およげ!ことりちゃん

およげ!ことりちゃん 高瀬直子

「小学4年生」連載 ’82年4月号〜’83年3月号 連載あらすじ

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4月号

父親は蒸発、母親は理髪店を経営している。塾通いの多い長尾琴里ちゃん
その塾でよくけんかして、父親のような笑いかたするのが吾郎くん。
琴里が塾通いの忙しさに不満をいい、昔の童話の時代のように
子供がのびのびしていた時代にうらやましがり、ふと父の形見の
紙飛行機を飛ばした。
ところが手におかしな感触が走り、その紙飛行機が突然大きくなり、
ことりをのせて時空へ旅だった。
なにがなんだかわからないことりは周囲を見渡していたが、
飛行機は突然関西弁でしゃべり出した。
飛行機は「タキオン」といい、ことりが泳ぐ動作をしないと 時代を移動することができない。
タキオンの目的は江戸時代のある人に頼まれてコトリをその人の元へつれてくることだった。
しかしタキオンは間違えて関ヶ原の合戦場へ来てしまった!
ことりはその様子を驚きと興奮で目を見張った。
矢がコトリをかすめて顔に傷を負ったため仕方なく 現代へ
・・・・・いつまにか自分の部屋に。あれは夢だったのか?
だが 足下にあの矢が落ちていた・・・

5月号
ことりの話を信用しない ことりの母と吾郎。
思わず 部屋へ閉じこもることり、そこへことりの様子を見にきた吾郎。
ことりがタキオンと会話をしており、再びタイムワープするために
自分の機体を大きくするタキオンの姿!
あまりの光景にその場に立ち尽くし、呆然とする吾郎。
そしてことりがタキオンにのって旅立とうとするとおもわず吾郎は
タキオンにつかまっていた。
吾郎は興奮しながらバタフライの動作をしてことりとともに時間旅行へ。
江戸時代へ着いた。
そこでは狸のキヌ太とその母が猟師によってその母は射殺されて、
キヌ太がけがをしていた。
タキオンは見捨てるようにいうが、しかし ことりたちはきぬ太を救うため、どこかに看病してくれる所を探す。
しばらくたって、はかま姿の人が現われた。聞けばここを統治する長尾城の家老だという。
ことりたちを迎えにきたのだという。

ことりが長尾城へやってきて、藩主に会うことになる。
だがその藩主とは・・
6月号
江戸時代の城で待ちうけていたのは 長尾藩主になっていた「ことり」の 父であった。
驚く!ことり。 そして今まで自分たち家族を放置しておいた怒りをぶつける!
父のところからでてゆくことり。父にはことりには自分の本音をはなせない事情があった。
やがて父は吾郎にここの事情を打ち明ける。前の長尾城の藩主に後継ぎがいないため、父がその影武者になっていること、父がガンであること死期がせまっていること、この秘密は奥方と家老しか知らないことを・・・
一方 ことりの母は家でことりを探していた。 そして書置きを偶然見つける。
それは父によって三年前に書かれたもので自分ががガンであることが
書かれていた。
長尾城ではハンサムな後継ぎの荒木真之介にことりが一目ぼれして、
形だけの「祝言」をあげようとしていた。
7月号
祝言の途中、突然倒れてしまった父。
とうとう父はことりに自分がガンであることを告白する。
ショックをうけることり! せっかく会えたのに・・
一方 ことりと祝言をあげたのに一緒に暮らせない真之介は
吾郎と未来のことで口論。
ことりの家では警察へ行方不明のことりの捜索願を電話をかけようとした
母のもとにタキオンが現れて、何がなんだかわからない母はタキオンに乗せられて長尾城へ。
ことりは思案の末、未来へガンの特効薬をとりにいくことを決意する。
そして母がことりの目の前に現れて・・・・
8月号
母はことりを見つけるといきなり平手打ちをして、ワッ!と泣き出してしまった。
今までの事を母に話して、やっとのことで納得してもらうことり。
再会を果す父と母。 失踪の理由が入院のことで家族に苦労をかけると打ち明けると
の母はいままでの怒りを父にぶつけ、
「なんのための家族なんですか?大事な人に
ためにする事がなぜ苦労なんですか?」
お互いの気持ちをしった父母はおもわず抱擁した。
未来へ旅立つために人数を選ぶことり。タキオンとも相談して吾郎とことりと二人で
行くことに。 父はことりが未来へ行くことに反対だったが、病気のため歩けなかったため引き止められず。
真之介から小判をもらい、タキオンにのる ことり と吾郎は
ガンの特効薬を求めて、未来旅行へ

ことりはスクロール、吾郎はバタフライを始めて、時間の空間を進む。
途中、吾郎はタキオンにしがみついている狸の「キヌ太」を発見した。
吾郎はキヌ太 を助けようとしたがタキオンがバランスを崩して、
吾郎とキヌ太は時間の狭間に落ちてしまった! 
その時代は1940年代の日本であった。
タキオンとともに吾郎とキヌ太を救うために、その時代へ降下したことり。
しかしそこは火炎地獄であった。東京大空襲の日であった。
防空壕へ焼夷弾が落ちて、爆風の嵐から必死で逃げ回ることり。

大火災の中を逃げ回ることり、はぐれてしまった吾郎たちの運命は?
9月号
大火災の中、火達磨になる人間を見て恐怖におののくことり。
吾郎は橋の上で大混雑にまきこまれ、立ち往生してしまいやむなく川へ飛びこむ。
吾郎は川の中ででじいさんがばあさんに川にとびこむように叫んでいたがやがて炎が
橋を襲い、ばあさんはいずこへ・・吾郎はその風景を呆然として見つめていた・・
ことりは「鈴木風子」という同い年の少女に出会い、防空壕へ吾郎を探しにくる。
そこで水をお願いするが、しかたなく寝たきりの少女のもとにあった缶の腐った水でのどの乾きをいやす ことり。 聞けば肺病で身寄りもなく空襲以前からここで寝たきりだったという少女は防空壕の避難民から厄介物扱いされていた。
やがて戦争はその防空壕をも飲み込む。火の手があがり、「バチバチ」という音がして寝たきりの少女は「元気でね」という言葉をことりに残して炎に飲み込まれた。
焼失したその防空壕を呆然と見つめ、風子の家へいくことり。
やっと落ちついたことりだったが、ぼろぼろになり生気がぬけたような風子のじいさんが帰ってくる。 そのじいさんこそ川で生死をわけたあのじいさんだった。
じいさんの話では川の中、橋の上とも地獄の光景だったと語った。そのじいさんの話から吾郎の居場所がわかったことりは焼け野原のなか、黒いマネキン人形ようなたくさんの遺体の中を抜けて、吾郎がうずくまっているのを発見する。
泣きながら再会を喜ぶ二人・・しかし「キヌ太」が急病になってしまった・・
10月号
急病になってしまった「キヌ太」を治療するため、現代へ「行く」ことを決めた ことり風子の家で
自分達の正体を告白するが、風子たちは呆然として口をきけない・・
そしてタキオンへのって「現代」へ・・
「キヌ太」を治療するため 動物病院へ。そして吾郎は母親に捕まってしまう。
ことりとタキオンだけになってしまった・・・
そんなとき 第八生命の保険員がことりの家を訪ねてくる。
ことりは母がいないから話はできないと断り、その保険員は名刺を残して去って行く。
母親のもとから逃れた吾郎が戻ってきた。
ことりは名刺のことを思いだし、その名を見ると「鈴木風子」の文字が。
思わず保険員の後を追い、発見するが吾郎に止められる。
風子を混乱させてはいけないと吾郎に言われて、声をかけることだけにしたことり・・
風子が振返ったとき「戦時中の風子」の面影をことりは見たようだった。
「なあに?」、「ううん ・・なんでもない」と答えることり

風子の後姿を見ながら、その風子の幸せを祈り、タキオンに乗って時間旅行へ旅立つことりであった。

11月号

2000年 未来のことを色々と楽しく思い浮かべることり。 
ところが1998年で
第三次世界大戦で核戦争が勃発するのを目撃してしまう。
そして2000年・・不安げにみた未来は 建物が崩れ、人気がない大都市が現われた壊滅した未来であった。
そこに立ち寄り、地下への階段を降りる。 そこにはなんと高層マンションがあり、照明で照らされていた。  警察官らしき人に聞くと警察官ではなく「ポリスマン」となのり、家族は「チチ」「ハハ」というカタカナで呼ばれていた。
大三次世界大戦では世界の三分の一の人口が犠牲になり、地上は放射能で住めないという
さらにEQ調査(倫理指数)の大小でこの未来社会は管理されていた。
ガンの特効薬を求めに病院へいったことりは看護婦に冷たくあしらわれてしまう・・・
12月号
ガンの特効薬が存在ぜす、悲しみにくれることりたちはその病院の内科の先生と知り合い
となり、がんは手術でしか治らないことを知る。
さらに食物はメタンガスで できており、海、陸は放射能汚染されて、田畑は地下ではつくれないため、天然ガスやメタンガスで食物を作っているのであった。
一方 タキオンは子供に遊ばれてボロボロになってしまい、そのタキオンを見て絶望してしまうことり。
しかし ことりは江戸時代にいるはずの自分の母親を発見する。
それは「タキオンが直る」という事なのだった。
その事で再び希望を取り戻す。
1月号
なんとかしてなおったタキオンであったが病み上がりのため力がでない。
ことりのためと奮起をしたら制御がきかず、なんと 17万年後の未来へ来てしまった。
ことりたちが見たのは かつての日本は消えて、そこの人間は ギリシャ風の洋服を着た人達であり、仲間が溺れててもオタオタするだけの人達だった。
吾郎はその未来人を救うが、未来人達はは挨拶もせずに自分達の家へ帰ってしまった。
タキオンが語ることによれば、科学・社会が進歩しすぎて、病気や何も苦労することのない時代であり、無気力な未来であった。 当然、ガンの特効薬は存在しない。
失望することり
しかし未来人が再び来て感謝の言葉を言ったので未来人に安心して
再び時間旅行に
旅立つことり。 2482年へ来てしまう。
その未来では人間は頭からツナギの服を着ており、自由自在に過去をモニターで見たりあるいはタイムマシンで時間旅行ができるのだった。
そしてある家族の元へタキオンとともどもことりたちがワープして来てしまった。
その子供は チョンポポといい、大人の男を「チチ」、大人の女性を「ハハ」と呼んでいた。
2月号
ことりたちが時間旅行をしてきて 2000年を通過したことで 放射能汚染を疑われてしまう。 チチと呼ばれる人はモニターで係員を呼び出し、天井から光りのシャワーで放射能を除去した。
この時代では「ガン」は存在せず、ガンの特効薬は存在しないが ガンの特効薬が存在する時代の2180年 「ガン・ガ・ナオール」という特効薬のことを聞き出す。
さらにこの2482年にはもう家族関係は存在せず、希望者が三人ほど集まって
一週間ほど親子ごっこをして互いに「チチ・ハハ」と呼び合う関係なのだった。
赤ん坊は試験管のなかで産まれるしくみになっている。

父のために行動することりの姿を見て家族に憧れるチョンポポ
2180年にワープしたことりたちは薬品室に侵入して特効薬を盗む。
しかし係員につかまりそうになる。 そしてタキオンが動かなくなってしまう。
そこへ チョンポポ のタイムマシンが現われて ことりたちを救出する、
そして係員へ小判を投げて代金がわりにする。
チョンポポ のタイムマシン は 父のいる長尾城へ向けてワープした・・
3月号
やっと長尾城へ帰ってきたことりだったが、一日遅かった・・
すでに父は亡くなってしまった・・泣き崩れることり・・
吾郎は父を生き返す為、一日前に父に薬を飲ませることを考えるが、タキオンは反対して
一度死んだ人間は生き返らせる事がどんな訳があってもでけしませんのや!」と言う。
そしてことりが寂しい思いにかられるのは自分タキオンに責任があるといい、
生き返らせる事はできないが、ことりが悲しむことは避けられると言い残して
吾郎には何もいわず、一人で一日前に旅立つ。
それは時空の歪みに押しつぶされるのを覚悟で・・

一方 チョンポポ のタイムマシン で母親と父の遺体とともに
長尾城の 荒木真之介に別れを告げて、現代へ戻ることり。

タキオンは 一日前の真夜中ににテレポートしてきた。 横たわることりの父、そばにつきそう母の姿。 
タキオンは父の口に特効薬を飲ませると、やがて時間の歪みが彼を襲い、時間の空間へ投げ出されいずこへ消えた。

有る日、ことりの家では騒動になっていた。 父の遺体が消えていたのだ。
そして父はTVに座っていた。ことりは驚いた!
吾郎の話だとタキオンは自分が時間の歪みに巻き込まれるのを覚悟で一日前に
テレポートして、父に薬を飲ませて、その際の時空の歪みにより、父の遺体が
未来へ飛ばされて、今いる父は 一日前の父であることをことりに聞かせる。
そして ことり達の家族三人の幸せな生活が戻ってきた。