夢ちゃんちゃんこ 著者 高瀬直子
「小学4年生」連載 1981年4月号〜1982年3月号
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4月号
小学4年生の安達夢子。サッカー部部員の小6の島田小太郎とはBF。 |
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5月号 引き裂かれボロボロになった「ちゃんちゃんこ」を見て怒った小太郎は夢子の家から去る。 夢子は事情を話そうとして大雨の中、傘もささず小太郎の跡を追い駆けるが、転んで見失ってしまう。 後悔する夢子。そして肺炎になり、虫の息に。 学校で夢子の危篤を知り、途中 ちゃんちゃんこが破られた訳を知った夢子の家へかけつける小太郎。 自分の仕打ちを後悔する小太郎。 家へ着いた時すでに夢子は息をひきとっていた。 号泣する家族と小太郎。 医者と看護婦はこの漫画の行く末を懸念していた。 いっぽう夢子の魂は幽体離脱を経験する。 はじめての経験に混乱する夢子の魂。 そしてミチビキの霊があらわれ、霊界へ夢子を連れ去ろうとする。 |
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6月号 幼稚園での思い出、母を心配させてしまった出来事、小太郎との思い出、・・・・・・自分の考えた事などが |
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7月号 豪華客船には人間だけでなく色々な動物が乗っていた(鯨とか) 客船に乗れるのは事故死や病死したという人間だけだった。 船の周りにはいかだの大群がいて、それそれ一人で漕いで 川を渡ろうとしていた。 ミチビキの説明では自殺者や犯罪者は客船に乗ることができず、 自殺者は「自分で生きるのを止めた」ために罰をうけているのだという。 制服姿の女子はいかだが波風によって転覆されそうになりながら 自殺したことを後悔し、漕いでいた。 そして夢子は小太郎とはもう再会できないことをミチビキから聞かされ 怒りをミチビキにぶつける。 そして船を乗っ取って現世へ戻ろうとして、男の子(菊の介)と一緒に 船長室を乗っ取ったものの、船はオオうずに巻き込まれて、夢子は 川の中に。 夢子たちは流された先はある村の川辺で、太陽が照っていた。 気がついてみると現世へ戻ってきたと喜ぶ夢子。 しかしミチビキが現れ、ここは霊界であって船が難破しても ここへたどり着くようになっているといわれ ショックをうける夢子だった。 |
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8月号 霊界では時間が止まっているため、太陽は夕暮れのままで沈まず、 四季の移り変わりのない世界であった。 霊界のシステムの説明を受け終えた夢子はミチビキの霊から なにか質問がありますかといわれるが夢子の答えは「うそつきっ!」であった。 そして夢子は小太郎に再会できない怒り悲しみをミチビキにぶつける。 罪悪感に際悩むミチビキ。 やがて食事のことになり、不安な死者たち。 レストランに案内された夢子たちは、そこで男女別に分けられて裸にされる。 そこでは「光のシャワーを浴びることで食事をする」しくみだった。 光りの色で「青い光は西洋料理、紫の光なら日本料理」コースが分けられていた。 夢子は光のシャワーを浴びながら「味家ない食事」だと感じていた。 さらに住居が死者に与えられるのだか、それは「生前の行い」によって どんな住居が与えられるか決まっていて、貧乏人を「生前」に馬鹿にした金持ち婦人は その報いにより「ボロ家」に住まわされる羽目になる。 夢子は子どものため、寄宿舎生活をすることになったが、その前に 「カウンセリング」を受けるように霊界の役人にいわれる。 「カウンセリング」とは死者の生前の記憶を抜き取る作業のことだった。 夢子はなにも知らずに椅子に座らされて、「待って!」言う間もなく、 父の記憶を抜き取られ、さらに「小太郎との記憶」も抜き取られそうになる。 悲鳴をあげる夢子はどうなる。 |
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9月号 夢子の精神抵抗のためには「カウンセリング」は中止される。 夢子は寄宿舎へ向かい、自分に与えられた部屋へ向かう。 その部屋にはすでに同室者はおり、外国人であった。 テレパシーにより夢子と会話できる。 霊界の小学校へ通い出した夢子。そこは外国人ばかりであった。 有る日、「ちゃんちゃんこ」を珍しがって、外国人にいじられて破られてしまう。 夢子は悲しみ、こんな所から出ていきたいと思う夢子は学校から走り去った。 そして何者が夢子の手を引っ張った。それはミチビキの霊だった。 ミチビキは霊界の法律を破って夢子の幸せのため現世へ連れていく。 その途中ミチビキの霊は夢子に別れを告げる。 霊界の法律を破ったため、ミチビキの霊は徐々に消滅していった。 |
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10月号 現世に戻った夢子は自殺志願の女性と遭遇して、小太郎とともに自殺を阻止する。女性には子どもがいた。 夢子は自殺者はイカダで三途の川を渡らなければならないこと、罪人扱いされること、家も貰えないことを女性に話す。 病院で収容された女性とその子どもは人生を楽しく生きることを 決意する。 二人の親子を救った小太郎と夢子は、朝日を見つめながら 再会の喜びをかみしめていた。 |
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11月号 小太郎と夢子は一緒に暮らし始めた。 小太郎と夢子が一緒にいるときは、他人には夢子の着ている 「ちゃんちゃんこ」しか見えない為、近所で大騒動になってしまう。 「ちゃんちゃんこ」を脱いで夢子は小太郎と学校へ行くが、先生が小太郎へ投げたチョークを夢子 が止めてしまったり、 サッカーの試合で小太郎へタオルを夢子が差し出したりしたため、 他人には小太郎の周囲にタオルやチョークが浮かんでいるように見えるために学校でも大騒動になってしまう。 そしてクラスでも小太郎を気味悪がるようになる。 それでも小太郎は夢子を守ろうとする。 そんな時小太郎の家に騒ぎを聞きつけたTVの報道陣が来てしまった・・ |
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12月号 TVの報道陣の前で「ゴマカシ」の策を練る小太郎。 夢子のとっさのアイデアによりラジコンのコントローラーを小太郎に 渡してTVの前に大芝居を打つ。 それは夢子が「ちゃんちゃんこ」を持って空に浮かばせて、 コントローラーのレバーの操作とおりに動かして、 「ちゃんちゃんこ」がコントローラーによって操作されているという芝居だった。 ?と思いながらも一応納得して帰っていく報道陣。 やっとその場を切り抜けたものの、今度は小太郎の母が頭にろうそくを結わえ、 小太郎にたいして「悪霊払い」しようとする。 夢子は小太郎の家から逃れる。 悪霊よばわりされた夢子の魂はかつての自分の家に戻るが存在にきづいてもらえず、そこも去る。 一方 小太郎はクラスの皆から孤立して、たまらなくなった小太郎は「夢子はいるんだ!」と叫んでしまう。 そんな彼の姿を見て、一緒に学校へいくまいと決意する夢子。 そんなとき 彼を思い、近づいてきた美人の女の子が現れる。 |
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1月号 彼女の名はクラスの副委員長「佐倉花代」。 夢子のことは信じないが、それでも小太郎を一途に思い支えようとする。 小太郎と花代にやきもちを焼く夢子。 そして小太郎にせみのようにしがみつく夢子は大人になれない自分、所詮は幽霊という思いを抱く。 小太郎と花代は先生に「夢子はいるんだ!」と小太郎が叫んだ件についてよばれ、釈明をする羽目に。 小太郎は先生の目の前でも「自分の気持ちに嘘はつけず、夢子はいる」と言い張る。 その様子を見た夢子は小太郎に迷惑をかけられず霊界へ帰る決心をして学校から去ろうとする。 おいかける小太郎。 途中トラックにひかれ倒れたが夢子は「おなかがすいた・・」と言う・・・ 小太郎は光りは発する物を夢子に浴びさせようとするが、とうとう信号機を電柱ごと持ってくる。 そこで夢子は空腹のため霊界へ帰るといいだす。それは迷惑をかけられず霊界へ帰るというのを 小太郎は納得する訳がなく、空腹のためという嘘をついたのだった。 夢子は小太郎に再会しないという挨拶をして、別れを告げる。 たまたま近所のばあさんを迎えにきたミチビキの霊に頼んで 霊界へ戻ろうとする夢子。 |
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2月号 叫ぶと、傍聴席が騒然とし、レイカイサイバン所は子どもの怒号でいっぱいとなった。 |
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3月号 有罪判決を受けて、霊界システムに合わない人間は消滅される運命であることを語る夢子の同室者のヤン。 夢子は牢獄に入れられ、そこには「夏目漱石」がいた。 夏目は自分の罪が「カウンセリング」の前に記憶を文章に綴ったことで そのことがばれてしまい、牢獄に入れられたと語る。 あと「立小便」のことと・・ 生前の自分が生きてきた、まぶしく、すばらしい思い出・・をかたる 夏目に夢子も小太郎や家族と生きてきた生前の記憶を回想していた。
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